面接で受けるいくつかの中でもっとも面接官が聞きたいのが「転職理由」。
すぐ辞めてしまわないか。
なぜ退職してまで、入社したいのか。
転職理由の納得度合いにより、合否が決まるといっても過言ではありません。
ただ転職理由にはいくつかのパターンがあるのも事実です。練習すれば全く怖くありません。詳細を解説していきます。
この記事を書いた人
1社目:メーカー / 営業経験(年収250万)
2社目:転職エージェント / コンサルタント(年収1,000万)
3社目:外資系スタートアップ / 人事(年収1,200万)
10年間の転職エージェント + 人事経験あり。全ての記事は、私の経験をもとに書いています。
私は転職エージェントで、10年間合計1万人以上を担当し、2,000名以上を転職成功に導いてきました。
まずは、構造を理解しましょう。
転職理由の構造
転職理由 = 退職理由 + 転職によって実現したいこと
志望理由の構造
志望理由 = 転職理由 + その会社で実現したいこと
転職理由を伝える際には、志望動機とつなげて考えることが必要です。転職理由と志望動機は、必ずセットで考えましょう。
納得感がある転職理由のステップ3
1. 本音の転職理由を箇条書きでまとめましょう
例えば私が1社目→2社目に転職したときには、以下です。
- キャリアアップの機会を求める
現職では、女性の昇進機会が限られており、自分のキャリアアップに制約を感じる。 - 給与面での不安
現職の上位ポジションの給与水準が低く、将来の生活設計に不安を感じる。 - 新しいチャレンジを求める
3年間同じ仕事を経験し、新たな刺激や成長の機会を求める気持ちが強くなった。 - 異業種への興味
別の業界で働くことにより、新たな知識やスキルを身につけることに魅力を感じる。 - 職種変更を希望
現職とは異なる職種で働くことで、自分の持つポテンシャルをさらに引き出したい。
とにかく思いつくことを書いてみました。
2. 転職理由の転換
転職理由を伝えるときは、ネガティブはNGだと多くの記事・人はいいます。結局、伝え方の問題なのです。愚痴やネガティブな印象を与える言葉は避け、自分の望む未来や目標を具体的に伝えることで、相手に理解しやすく、協力的な雰囲気を作ることができます。
例えば、以下のように表現できます。
- 現状の不満
- 課長で女性が一人しかいない。部長以上は全て男性。この会社では出世できないと感じる。
- 課長の給与が低い。将来に不安を感じる。
→転職理由: より公平な評価制度やキャリアアップの機会がある企業で働きたい。
- 長期間同じ仕事に飽きた
- 3年間同じ仕事をして飽きてきた。
- 別の業界に転職したい。
- 職種も同時に変えたい。
→転職理由:新しい業界や職種で、自分のスキルを活かしながら、新たなチャレンジを行いたい。
このように、ネガティブな表現からポジティブな伝え方に変えることで、転職理由を効果的に伝えることができます。具体的で説得力のある表現を用いることで、読者にとっても理解しやすい内容となります。
3. 転職理由ストーリーをつくりましょう
ここまできたら、もうできたものです。ただ最後の作業がもっとも重要です。
変換した転職理由に、ストーリーを加えましょう。「なぜそう思ったのか」「そう思った体験・経験」ということです。
私の場合は、以下のように作りました。
「私は3年間、〇〇社で営業の仕事に従事してきました。そこで素晴らしい上司や同僚に恵まれ、毎日楽しく仕事に励んでいました。しかし、営業活動を通じて、お客様が抱える様々な悩みに直面することがありました。特に人材不足や定着の問題について、多くのお客様が苦労していることに気づきました。
そんな中、お客様とのやりとりの中で、人材面の悩みを解決するアドバイスを行う機会が増えました。お客様から感謝の言葉をいただく度に、自分のスキルや知識が役立っていることを実感し、人材業界への興味がますます強まりました。
そこで、私は現職を継続しながら、人材の定着や採用に関する知識を学んでいくことを決意しました。今回の転職を通じて、人材業界で活躍し、お客様の悩みを解決する仕事に取り組みたいと考えています。」
後半の部分は、志望動機を匂わせています。このあとに、志望動機を聞かれた時に、相手に納得感をもってもらうためです。
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納得感がある転職理由の伝え方
せっかく考えた転職理由でも、伝え方によって相手への受けとられ方が全く異なります。
以下の3点は、伝える際に、非常に重要になります。
- うそを言わないこと。 誠実さは、どのような職種や業界でも重要視される要素です。転職理由も同様に、真実を伝えることが大切です。嘘や捏造はすぐにバレることが多く、信用を失う原因になります。
- 具体的な行動や経験を伝えること。 転職理由を伝える際に、自分がどのような行動や経験を通じてその考えに至ったのかを具体的に示すことが重要です。例えば、現職で人材に関わる業務に取り組んでいることや、独学でスキルを学んでいることなど、自分の意欲や行動力をアピールしましょう。
- 真摯に情熱を持って伝えること。 転職理由を伝える際、相手に自分の情熱や意欲を感じさせることが大切です。自分の考えを率直に、熱意を持って伝えることで、面接官に印象づけることができます。
なんとなく嫌で転職活動をはじめているという方も少なくないかもしれません。ただ面接のために、しっかりと自分自身の志向を棚卸し、自分と見つめ合う時間を持つことは、とても重要になってくるでしょう。
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