「まわりをみると転職が意外と転職している」
「転職があたりまえ、と聞くけど本当?」
「一生、一つの会社で働くのってどうなのだろう」
「とはいっても転職しすぎるのも、と感じる」
そんな人のために転職エージェントの経験をもとに、解説します。
私は転職エージェントで、10年間合計1万人以上を担当し、2,000名以上を転職成功に導いてきました。
私がなぜ10年間も転職エージェントを続け、個人的に「転職」に関してどう考えているのかもまじえ、解説します。
この記事を書いた人
1社目:メーカー / 営業経験(年収250万)
2社目:転職エージェント / コンサルタント(年収1,000万)
3社目:外資系スタートアップ / 人事(年収1,200万)
10年間の転職エージェント + 人事経験あり。全ての記事は、私の経験をもとに書いています。
私は転職エージェントで、10年間合計1万人以上を担当し、2,000名以上を転職成功に導いてきました。
転職があたりまえの時代でのキャリアの作り方とは
※総務省統計局「労働力調査」(令和2年2月付)
上記の特長を分析すると下記となります。
- 2019年の転職者数は351万人と過去最多。
- 男性よりも、女性の方が転職数としては多い。
- 20代の転職率が圧倒的に高い。
- 55歳〜の転職率が近年上昇。
転職率を数字でみてみましょう。
年度 |
転職率(%) |
2015 |
4.7 |
2016 |
4.8 |
2017 |
4.8 |
2018 |
4.9 |
2019 |
5.2 |
この数字をみてあなたは高いと思いますか。もしくは低いと思いますか。
ちみにアメリカの2020年の転職率は、22%です。
※MERCER
終身雇用の限界
それでは、今後も終身雇用は続くのでしょうか。個人的には、それはないと考えています。
終身雇用を守ってきたあまり、日本企業は余剰な人材をかかえているのが現状です。トヨタ自動車の豊田章男社長が、2019年に「終身雇用は難しい」と語っています。リストラをよしとしない日本企業はそのために労働者を守りすぎ、無駄な賃金を払い続けているのが現状です。
日本企業の内部には何と400万人もの社内失業者が在籍しているとされています(リクルートワークス研究所調べ)。これは日本における全正社員の11%に相当する数字です。
労働者からすると、働く先がない、リストラなんて、と途方に暮れる日々でしょう。しかし自分が経営者で、会社を存続しなければいけない立場の場合、余剰の人員をかかえ、お金を払い続けるのは、どうでしょうか。従業員を守りすぎ、その挙句に会社も共倒れです。
日本の終身雇用が崩壊するのは、時間の問題です。
キャリアの選択肢
それでは、そのような環境下の中で、どのようにキャリアを構築すればよいのでしょうか。グローバル化やデジタル化により、さまざまなキャリア選択をすることができる現代。
近年、よく聞くキャリアに関してのことばです。
- リモートワーク
- 海外勤務
- 副業
- アーリーリタイア
- 留学
- セミリタイア
- ジョブ型雇用
- ノマド
会社に属しない働き方・職種を軸にキャリアを積む・エリアを変えるなど、固定概念を無視し、自分が本当に何をやりたいのか、ということを考える必要があるでしょう。
私自信がキャリアを考える際に行っていた方法は、自分が頭に浮かんできた「理想キャリア」のキーワードを、千本ノックのように、とにかく紙に書きそこから自分の志向を整理していました。
個人的な意見
私は転職については非常にポジティブな考え方をもっています。
以前に書いたように、現在は、年齢に対しての社数経験で判断されてしまうのが正直なところ。これは、まだ終身雇用の名残を示しています。「経験者数が多い人は忍耐力がない」「本当に長期的に働いてくれるのか」と企業は判断をしています。
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転職がもっとあたりまえになれば、こういった概念がなくなり経験社数で判断されるということがなくなり、本当にその人自身が判断される時代がきます。
そのときこそ、継続的に学習・キャリアについて考えていない人には厳しい時代になるでしょう。働きながら勉強・キャリアップするための時間を設けたりする必要があります。
また会社を辞めるつもりはなくても、転職活動は毎年行い、転職コンサルタントから客観的なキャリアに関してのアドバイスをもらうのもよいでしょう。
一つの会社で長く働いており、退職したら働く場所がないのではないかと自信がない人が多いのが現状です。そういった方は、自分自身のキャリアの価値をわからない方が多い印象を持ってます。
自分のキャリアの価値を知り、「辞めても次がある」という価値観を持ったときに初めて自分のキャリアに自信がもてます。常に「辞める覚悟」をもち、「辞めずにいまに取り組む」人は、会社と個人が対等となり、とても強いものです。